このごろ、小説とか、詩とか、随筆とか、テクストの纏う形に敏感になった。 幼い頃、小説は私の逃げ場だった。 振り返りたくない過去がもたらす罪悪感、生きることに対する同級生との温度差、ずいぶん長く思えたこれからの人生。 小説を読んでいるときだけは…

穴に落ちたみたいだ。 急に嫌な思い出に引き戻されて、なかなか抜け出せない。 ずいぶん前のことで、彼らがしたこと、取った態度が本当に不当なものであったか、客観的にどうか、は分からないのだけど、ともかく嫌な思い出としてわたしの中に刻まれており、…

大したことはなかった。 受付をして、問診票を書いて、先生とお話しして、薬を受け取る。 火傷したときの皮膚科、急につま先が痛くなったときの整形外科。手続きにはなんの違いもない。 ただ症状を説明するときだけはもどかしい。 質問を受けるうちに、やっ…

この半年間、いかに死ぬべきかということを考え続けていた。 何がきっかけなのか、自分でもよくわからない。 ただ、ふとした瞬間、何かに引き摺り下ろされるように、いつ死ぬか、どうやって死ぬかということしか考えられなくなるときがある。 そういうときは…

5時と6時に鳴り始めたアラームを二度も止め、7時になってようやく身を起こす。我ながら恐るべき意志の強さである。買っておいた食パンの最後の一切れをトーストし、時間差でコーヒーを入れる。コーヒーを入れるかどうか、随分悩んだ。 コーヒーを飲むと寿命…

6時起床。二度寝して、7時ごろようやく身を起こす。昨日からズキズキと痛む喉には快調の兆しがなく、調理意欲が沸かないからカップのヨーグルトにシリアルをのせて無理やりかき混ぜる。「洗い物なんてないに越したことないですからね」と言い訳しながらソフ…

Londre, 2019. たいそうなことを言って、そのうちすぐに飽きてしまうのが私の常である。3ヶ月ぶりにページを開き、たった数記事を書いてほっぽりだしていた自分に「相変わらずですね」と呆れたように笑う。ここまでが、私の常。 ときどき面白いブログに辿り…

Egypte, 2019. 今日も12時には眠るつもりが、こんな時間になってしまった。今、横になりながらこれを書いている。 8時起床。久々の外出だからか支度に随分時間がかかってしまった。朝の勉強時間を削ってしまったことには心が痛むが、丁寧に身支度をすると自…

Musée de Louvre, Paris, 2019. 8時起床。すっかり忘れていたが、今日は作業日だったので、またしても肝心の勉強には到達できなかった。日に日に眠りにつくのが遅くなって、療養生活で潤った肌が荒れに荒れている。今日のところは早く寝て、明日の朝に時間を…

Londres, 2019. 8時起床。久しぶりに食パンを口にする。バターとマーマレードをたっぷり塗って、温かい紅茶と一緒に。ジャムには紅茶と決めているが、おかげで久しくコーヒーを飲んでいないことに気がついた。コロナ以前はほとんど毎日飲んでいたけれど、喉…

Tate Modern, Londres, 2019. 8時起床。日に日に寝る時間が遅くなっている。一昨日は1時、昨日は2時になってようやく床についた。生活のリズムを崩すのは良いサインではない。先延ばしの悪い癖が出始めている証拠だ。 とはいえ、今日の収穫はなんといっても…

Genève, 2019. 8時起床。喉の痛みは軽快したが、七日なので七草粥を食べる。とはいえ、我が家がこうした風習に倣うようになったのは、それほど昔のことではないはずだ。幼いころから毎年欠かさず食べてきたというわけではないし、一人暮らしのときには存在す…

Saint Niklaaskerk, Gand, 2019. 8時起床。7日連続のお粥ごはん。レーズンパンを頬張る家族を羨みながら、せっせと口に運ぶ。コロナで喉を痛めてから、安心して口にできるものといえば、お粥とうどんくらいだ。悩みだった顔の丸みはとれたけれど、代わりに行…

Musées royaux des beaux-arts de Belgique, Bruxelles, 2019. 三日坊主と言うけれど、三日も事の続いた試しがない。年末に意気込んで買った手帳は二日ともたなかった。受験生のときですら、一日かけて作成した勉強計画表は次の日には亡き者とされていた。ど…